先週「この世界の片隅に」を観ました!

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原作未読だったので、今はアマゾンから送られてくるのをじっと待ってます。

映画の感想はひとこと

「もっと大画面で観たい!」

僕が観たのはシネ・リーブル梅田というミニシアターだったんですが、映画体験としては充分なスクリーンの広さだったとは思います。でも!映画の途中から主人公のすずさんのことがマジほっとけなくなってしまった僕としてはもっともっと近くで観たい!映画と一体になりたい!とか変な感じになってしまって。いまのところ小さな映画館でしかやってないようですが、アイマックスとは言わないまでも、一回くらい「君の名は」やってたTOHOの一番でっかいスクリーンとかで上演してくれれば絶対行きますね。

それくらい良かったです。予告編から感じた古臭さや説教臭さはまったくない。ピクサーよりも超とんがった新しい表現に取り組んでいる最先端のアニメーション映画でした。

映画が終わってラストのエンドロールを眺めてる時に「あ、もしかしてあれってこういう意味だったのかな」とか「ということはもしあれがああじゃなかった場合が・・・」などと内容を反芻している時が一番の号泣ポイントという珍しい体験。これはきっと、想像の余地があるというか、想像を要求されるというか、緻密なのと同時にとても風通しがいい作品だという証拠だと思います。

色んな方が応援している映画なので、僕なんかがもはや言うことはないのですが、

今、もしもドラえもんがタイムマシンに乗って僕の前に現れたとしましょう。

いいから聞いてください。

僕はそのタイムマシンをですよ、中年になった今も夜中に夢に見ては飛び起きてしまう小学校時代のあの恐ろしい悪戯の顛末や、中学時代、中二病患者であった自分が引き起こした死ぬしかないほどの恥ずかしい失態の数々の回避には使いません。

僕はドラえもんにこう言います。

「よしドラえもん、今から昭和20年の呉に連れていってくれ。そこにある一人の女性がいる。俺はその人を、すずさんを助けねばならんのだ・・・!」と。

それぐらい、声をやっているのんさんの演技も素晴らしいし、ともかく動きの一つ一つが魅力的でかわいいし、もうね「すずさん」が本当にはいなかったなんてそんなことは誰にも言わせない。
監督にだって、原作者にだって言わせない。
すずさんはいたんだよ!

ともかく、音響効果、アニメーションの技法、演技の緻密さ、取材による情報量、その全部を総動員して一人の人物をある厚みを含めて魅力的に描ききってしまってて、映画を見たというより、すずさんという人に会ったというか、彼女の人生に少しだけ寄り添わさせてもらった気すらします。
ストーリーがどうだとかそういったことじゃない、今後作られる映像作品のある一つの定番・王道を見せつけられた気になりました。

プロフィール

オカモト國ヒコ

Author:オカモト國ヒコ
劇作家・演出家・脚本家
「テノヒラサイズの人生大車輪」(作・演出)第22回池袋演劇祭優秀賞。
FMシアター「薔薇のある家」で平成22年度文化庁芸術祭優秀賞、第48回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞。
「橋爪功一人芝居 おとこのはなし」第50回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞。
関西TV「誰も知らないJ学園」「新ミナミの帝王~裏切りの実印」
NHK-BSプレミアム「高橋留美子劇場」「猿飛三世」(5、6話)
Eテレ「昔話法廷 第2シーズン」

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